前回までのところで、おおよそほとんどの先生の業務の60%は解説できたと言っても過言ではありません。
-
授業(教科会)
-
評価(試験)
-
校務分掌(委員会)
-
学年会
-
部活動
-
保護者対応
-
清掃
-
運営委員会、職員会議、その他委員会
-
その他業務(入試、オープンスクールなど)
今回は、4.学年会について見ていきましょう。
先生の中には、「担任」になる先生もいます。
最近では、固定の担任ではなく、学期ごとに変わる、変動担任制度を取る学校もありますが、そうは言っても、入学式や卒業式の呼名はクラス担任が行うでしょうし、多くの学校ではまだ固定担任制度を取っています。
(これについても、また別の機会で)
担任は、同じ学年の担任や副担任とともに、「学年会」に所属します。
例えば講演会や修学旅行など、教科や分掌を超えて、学年単独で行う企画を「学年会」で話し合います。
学年会のメンバー
学年会では、学年主任と呼ばれるチームリーダーがいます。
担任が兼務することもありますし、学年主任専属の先生もいます。この人員配置は学校に依ります。
また、メンバーとしては、担任や副担任、また学年付きの先生が入ります。
初めて先生になる場合は、担任になることは少なく、副担任や学年付きの先生になることが多いでしょう。
学年会での役割分担
学年会では、先ほど述べたように、リーダーとして学年主任、メンバーに担任・副担任・学年付き先生がいます。その中で、会計を担当する先生が決まります。
児童・生徒の保護者からは、毎月学校徴収金やPTA会費、例えば家庭クラブの会費などを徴収しています。また、遠足は学年独自で場所が異なりますので、バス代などを学年ごとに集金し、会計担当が支払うということを行います。
監査は、校内監査とPTA監査のダブルチェックを行いますが、やはりお金の扱いについては緊張感が漂います。
まぁ、会計担当が好きな人はあまりいません。
他にも、修学旅行の担当というのもいます。
修学旅行の担当は、旅館などに下見に行くなどもあり、羽を伸ばせると思われがちですが、スケジュールの調整や集合場所などの確認、打ち合わせを行うため、かなりキツキツな旅程になります。出張旅費も出ますが、なかなかハードスケジュールです。
修学旅行の担当になると、授業の合間を縫って旅行会社の方と打ち合わせを行うなど、たたでさえ時間が厳しい中でマルチタスクが求められます。
初めて先生になる人にとっては、学年会には、ベテランの先生もいますので、気軽に相談し、悩みを一人で抱えるのではなく、チームで課題解決できるように努めましょう。
学年会のマネジメント
先生の他の業務、特に分掌業務も同様ですが、学年会でも先生の問題点は、役割分担が非常に難しい点にあります。
例えば、修学旅行というプロジェクトは、1人に任せるものではなく、バスやホテルなどのハード担当、旅行中の体験、滞在場所などを調整、しおりを作成するソフト担当、費用見積もりを担当する会計、などのタスクに分かれ、マネジメントするべきものです。
学校は基本的に資源が少ないので、例えば学年会の中で役割分担をしてマネジメントすることは難しく、ついつい「例年通り」や「過去の資料を踏襲する」ということが起こり得ます。
PDCAと言われますが、昨年度の企画の振り返りを行い、次年度に生かすというのが時間的にも取れないのが現実です。
学年会でも、もちろん校務分掌でもうまくマネジメントして、ミスなく、もれなく、無理なく、先生生活を送れるように、しっかり支えていければと思います。
それではおのおの、ぬかりなく。