続々と教採の結果が出てきていますね。そろそろシリーズ終了になります。
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授業(教科会)
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評価(試験)
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校務分掌(委員会)
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学年会
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部活動
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保護者対応
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清掃
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運営委員会、職員会議、その他委員会
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その他業務(入試、オープンスクールなど)
今回は、8.運営委員会、職員会議、その他委員会です。
運営委員会、職員会議、その他委員会
教育に関心がない方でも、職員会議というのは聞いたことがある人が多いと思います。「職員会議で先生がいない!」「職員会議で部活サボれる!」と思った方も多いかもしれませんね。
先生は、職員会議には必ず(必ずとは言ってない)出席しなければなりません。
そこで出された議題について意見を出していきます。
職員会議って?
職員会議は「最高意思決定機関」というイメージがありますが、実はそんなことはありません。最高意思決定、いわゆる決済は、校長が行います。職員会議は、あくまでも校長の補佐、補助機関に過ぎません。
いってしまうと、校長が「こうだ」と言えば、「こう」なるのです。
ただ、それでは先生方が納得いきません。また、全校で実施する学校行事などは、先生が運営の詳細を知らなければうまく運営できませんので、職員会議などで諮り、全員が理解した上で臨むことになるのです。
職員会議に出たくない理由
始業時間が8時半として、1時間目から6時間目、7時間目まで授業をしたとします。
7時間目が終わることには16時半くらいになっていることでしょう。
ここから、職員会議がスタートすると、終業まで1時間程度しか時間がありません。
職員会議中は、もちろん児童・生徒の対応できませんので、職員会議終了後に対応することになります。となると、一気に残業がかさむことになります。
これが、職員会議が忌み嫌われる理由です。
民間だと、会議の時間はもちろん業務の一部なので、日中に開かれることが多いですよね。民間の考えを当てはめてみると、例えば水曜日の3時間目を全て授業を飛ばし(自習など)、職員会議をするというのが考えられます。が、先生にとっての最優先順位は授業なので、学校運営の都合で授業を飛ばすということは99%あり得ません。
ところで、職員会議に出す議題はどのように選定されているのでしょうか。いろんな先生が、あれやこれやと議題を出すと会議も長引いてしまいます。職員会議の前に実施する会議が運営委員会です。
運営委員会
運営委員会は、すべての先生が出席するわけではありません。運営委員と呼ばれる先生が出席します。
運営委員は、校長・教頭・事務長・以前記事にした校務分掌の分掌長、また学年会の学年主任などが務め、公選の先生も加わることがあります。
校務分掌ごとに、ある程度の学校運営に必要な行事などの業務が分けられています。先ほども述べたように、学年行事など全教員が関わる内容については職員会議で諮るので、まず運営委員会で内容を見極め、議論が不十分だと判断されたら分掌内で再検討となります。学年会も同様ですね。
また、全教職員が関わらなくとも、例えば授業変更が必要だったり、特別教室(体育館など)の利用やゲスト講師による特別授業などもやり方などについて議論します。これらは、学校全体の経営資源(人、もの、金、時間等)を左右するためです。
つまり、運営委員会は、校内のさまざまな議題が集積し、そこで一定の結論が出され、その後に職員会議へと移るわけです。
職員会議では、運営委員会で議論をされたのちに議題として出てきますので、議論の余地があるのか、ということも職員会議の形骸化の原因の一つです。
時短が狙えるポイント
学校によってまちまちかもしれませんが、運営委員会・職員会議で出す議題のフォーマットは実は決まっていないことがあります。人によって書き方が異なることがあります。書き方が異なると、人によっては読みにくさを生み出す可能性もありますし、抜け漏れが出てくる可能性があります。各学校で会議に出す資料のフォーマットの統一化をするべきです。
また、ファイル名の付け方についてもバラバラなので、ここも統一する必要があるでしょう。ファイル検索の手間やフォーマットをいちいちゼロから作る手間を考えると、時短がねらえるポイントの一つです。
学校で統一のものが作れなければ、まず自分の中だけでもいいのでフォーマットを作ったり、ルールを作るとよいでしょう。その後、校務分掌の分掌会で提案していくと、広がっていく可能性があります。
その他委員会
実は他にも委員会があります。
校務分掌のところでも押さえましたが、留学などの選考を行う際に留学選考委員会が発足することがあります。
この辺はすべて「会議体」だと思えば良いでしょう。はじめて先生になる場合は、あまりこの委員会に呼ばれることはないでしょう。
ということで、その他業務を除いて、おおまかな先生の業務をざっくりまとめてみました。次回でとりあえずこのシリーズは最後になります。
最後には図示してみて、いかに先生の業務が多くのレイヤーが重なり、日々忙しいのかをわかるようにしていこうと思います。
また、そこに対する改善案も出しながら、いっしょに学校現場をよくしていくお手伝いができればと思っています。
ということで、おのおのぬかりなく。